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2018年8月25日 (土)

私はペンが長い

「日本語いとをかし」というカテゴリーを作ってみました。日本語の特異性や意味不明な表現を取り上げて行くつもりです。すぐにネタ切れになりそうですが、とにかく、やってみましょう。

最近の翻訳ソフトは優秀で、 MathJax の説明書を読んだ時は、 Google の翻訳ソフトにずいぶん助けられました。そのソフトで次の文を翻訳するとどうなるでしょうか。

  私はペンが長い。    /* (1) */

日本語として意味不明なこの文が、まともに翻訳出来るのでしょうか? 結果は次のようになりました。

  I have a long pen.    /* (2) */

さらに、「私」→「象」、「ペン」→「鼻」として、

  象は鼻が長い。    /* (3) */

を 翻訳させてみましょう。この文は日本語の特異性を述べる時によく出される例で、日本語として自然な表現です。

  Elephant has a long nose.    /* (4) */

どうも、 Google はバカなのか利口なのか、元の文が日本語として意味が通じるかどうかにかかわらず、 (1) も (3) も同じように訳しています。では、今得られた英語 (2) と (4) を日本語に翻訳し直してみましょう。

  私は長いペンを持っています。  /* (5) */

  象は長い鼻を持っています。    /* (6) */

元の日本語には戻りません。ただし、 意味不明だった (1) が (5) になって、日本語として意味が通じるようになりました。 (6) は意味は通じるのですが、こなれた日本語とは言えません。これならば、「象の鼻は長い」の方が自然です。少し脱線しますが、これを訳すと、

  The elephant's nose is long.    /* (7) */

となりました。 (7) には定冠詞「the」が付いているのに、 (4) には無いのが面白いです。

さて、

  私はペンが長い。    /* (1) */

  象は鼻が長い。      /* (3) */

(1) も (3) も

  A は B が C

の型をしています。しかし (3) は意味が通じて、 (1) は通じないのは、両者の間にどんな違いが有るからなのでしょうか? 意味の通じる (3) の方は B が A の一部分であることが分かります。その場合は日本語として意味が通じ、そうでない場合は意味が通じないのでしょう。それでは、 B が A の一部分になるように (1) を次のように変えてみましょう。

  私はぺニ○が長い。

この時、英語は

  I have a long peniX.    /* X は伏字 */

となります。満足。

どうも、「象は鼻が長い」というのは日本語特有の表現で、英語には存在しないようです(たぶん)。この表現が出来るのは、もしかして、日本語だけなのでしょうか。

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